in STLの暮らし

タイトルIX

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先々週と先週で大変なことが二つありましたが、今日はそのうちの一つについてお話ししたいと思います。

私の学部にタイトルIXのメスが!!

アメリカにお住いの方でもあまり知られていないかもしれませんが、タイトルIXというのはリチャード・ニクソン大統領が制定した法律です。ざっくり説明すると、教育機関におけるジェンダーに関する差別を止めるルール。セクハラ禁止令。日本でセクハラというと大体男性→女性への差別が考えられますが、きちんと定義すると”性別による差別”なので、女性→男性、女性→女性、男性→男性への差別も、もちろんセクハラにあたります。Equal Employment Opportunity Commission(アメリカの雇用機会平等委員会)によると1992年ごろと比べて、2008年では男性からのセクハラ告発が8パーセントから16パーセントに上がったというデータが出ています。おそらくこれは氷山の一角で実際はもっといるのだと思いますが・・・。タイトルIXを知っている人でもスポーツにおける男女の差別をなくすというイメージが強いのですが、実はタイトルIXは主に7つのエリアでの差別を禁止しています。

1. Access to Higher Education (ジェンダーによって大学以上の学問機関へのアクセスが妨げられてはいけない)
2. Career Education(ジェンダーによってキャリア教育に違いがあってはならない)
3. Education for Pregnant and Parenting Students (妊娠しているまたは子育てをしている生徒への差別があってはならない)
4. Employment Learning Environment(ジェンダーによってトレーニングに違いがあってはならない)
5. Math and Science(ジェンダーによって科学や数学の教え方に違いがあってはならない)
6. Sexual Harassment(セクハラがあってはならない)
7. Standardized Testing and Technology(テストやテクノロジーの利用環境などにジェンダーが影響してはいけない)

となっています。

さてこのタイトルIXがうちの学部になんの用があったかというと、ある教授が上記の7つのエリアの幾つかに抵触する行為を生徒に対して行ったとして訴えられたんです。私の博士課程のCohort(同期)にも被害者がいて、大きな騒ぎになっています。私のプログラムはカウンセリング。とても倫理に厳しい仕事です。それなのに、倫理を教える側のそれも自称フェミニストの教授が行った行為。簡単に許されることではありません。ボディータッチとかではない会話の中や自分の権力を使って行われたため、なかなか立件が難しいのではと心配する声も一部から上がっていますが、名前を出してもいいと言った勇気ある生徒は男女生徒合わせて十五人を超えています。教授のサイドは弁護士も雇って準備万端だそうですが、生徒側は大学はも後ろ盾にして戦う姿勢を見せています。ほんとんどの生徒と教授には先週まで今学期は教授は研究で旅行中ということに公にはなっていました。先週私も知ったので、いま事実を知っているのは名乗りを上げた被害を受けた学生と教員と博士課程の学生だけです。

私には幸いにも直接の被害はありませんでしたが、ただとっても辛いのは、その教授がとっても好きだったことです。被害報告はありましたが、一般的には生徒からの人望も厚く(というかそうなるように演じていたようですが)、何と言っても私にとってはカウンセラーそして将来の教育者としてのモデルだったので、まるで裏切られたような感じがしています。私が見ていた教授の姿はなんだったのだろうかと事件のことを知ってからずっと考えています。教授と一緒にニューヨークまで旅行に行きましたし(クラスですが)、推薦状も何通も書いていただきました。私が博士課程入学試験でインタビューに呼ばれた時に、すぐ連絡をすると(私の誕生日にインタービューだったので)「学校からの誕生日プレゼントだよ」と言ってくれたことなど今は素敵な思い出が逆に悲しいし苦しくなってしまっています。同じ人間として、カウンセラーとして被害者に同情しますし、私と一緒に博士課程を始めた仲間が被害にあったと聞いて憤っています。でも、私のこの思い出はどうすればいいの?とクラス内でのグループカウンセリングでも訴えざるを得ませんでした。こういう時にカウンセラーのクラスメートがいるのはとっても恵まれていますよね。痛みを比較することなく受け止めてくれるので。でもやっぱり辛いなー。しばらくこの痛みを癒すには時間がかかると思います。それと恐ろしくなったのは、倫理感が強いカウンセリング学部でこうして起こっているのなら、他の学部ではどれだけ一般的なことなのだろうと・・。この道50年(リタイアした)教授が言っていたのですが、彼女でさえこのようなケースは見たことがないと言っていたので、タイトルIXが関わる事件はとっても稀なのでしょう。その稀なのは、泣き寝入りせざるを得ないから稀なのか、カウンセリングではあまりないケースで稀なのかはわかりませんでした。とりあえず、今の事件の早期解決を被害者の学生とためにも強くいまは祈っています。

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アメリカカウンセリング博士号

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2 Comments

Kiko  

Yuimaさんのブログだけでは、一体どうなっているのかまで、詳しくは、分かりませんでしたが、でも、Yuimaさんが好きだった教授のことなので、悲しい思いをしているのが分かります。 ショックだったろうな・・・って。

ちょっとずれますが、この国は、Freedom of Speechと言われているけど、その反対な所が結構多いですから。 好き放題を言っていると必ず、誰かを傷つける事になるじゃないですか。 でも、生活上に損がないなら、誰も気にしないでしょ。 これが反対に生活に影響し、自分の損になる事となると大騒ぎになるじゃないですか。 もしかしたら、こんな感じなのかしら?  

私の同僚女性は、コロンビア人で、それは、それは、意見が物凄く多いんです。 しかも、何も気にしないで言いたい放題ですから、よくアメリカン我慢して聞いているよって思いますが、どう聞いても色んな面で差別意見。 多分、違いは、皆、「大人」だからそんな事を無視できる? 多分、仕事上の影響がないのと聞いているアメリカンに直接影響がないから、無視できるんだと思います。 

どういう被害であったのか、良く分かりませんし、どうして、沢山の生徒さんが被害にあったと訴えているのかわかりませんが、解決に至るまで、時間が掛かりそうですね。 

2016/03/06 (Sun) 11:01 | EDIT | REPLY |   

Yuima  

Kiko様

結構自分本意のブログ記事になってしまいまして、反省しております。まだ判決が出たわけではないので、詳しいことは書けないのですが、学生に対してセクハラがあったらしいということだけお話ししておきます。時間が経ち少し気持ちの整理もついてきましたが、まだ完全に落ち着くにはちょっとまだ時間がかかりそうですね。

確かに気にしないというか、気にしていると言って相手が訴訟とかトラブルになったら困るなという感じで言わないというのは良く見る光景ですよね。言っちゃいけない言葉やコメントははっきりしているのに、だれもPolitically correctしないと、見ている方もイライラします。でもある意味「大人の対応」って無視なんですよね・・・。問題はなにも解決しないけど、その場は凌げる。意外なアメリカ社会の顔かもしれません。

2016/03/09 (Wed) 17:36 | EDIT | REPLY |   

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