in STLの暮らし

Mizzouで何が起こっているのか

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日本ではあまり報道されていないようですが、いまミズーリで大変なことになっています。州外だとなかなか何が起こっているかわからないという意見がTwitterでありましたので、ここでちょっとまとめておこうかと思います。

今回のことの発端は新しく9月に選出されたアフリカ系アメリカ人のミズーリ大学コロンビア校(通称Mizzou)の学生会長が帰宅途中にN-wordで侮辱されたのがはじまりです。もう耐えられないと思ったアフリカ系アメリカ人学生のグループが声を上げ始めましたが、大学は事態の対応に1週間もかかってしまいました。大学への反発がさらに強くなっていた矢先に同大学の寮で人間の汚物でナチスの鉤十字が描かれました。これに対しては大学はすぐ対応したのですが、もう後の祭り。とうとうアフリカ系アメリカ人の修士学生が中心となって最終的には7人の学生がハンガーストライキを始めたのが先週。彼らの要求は学長の辞任でした(このグループもN-wordなどで公の場で侮辱をされたと大学に通知しています)。グループは「自分たちが死ぬか、学長が辞めるかだ!!」と水しか口にしないハンガーストライキは1週間ほど続きました。結局ミズーリ大学4校のトップの総学長が月曜日の朝に辞任し、午後にはミズーリ大学コロンビア校の学長が辞任しました。また今週になり大学の専属フットボールチームが今週末の予定の試合をしない(=大学側としては大損害)と声明をだし、コーチを含めたチーム全員が自分たちの態度を明らかにしています。一方で、コミュニケーション学部の准教授とデモの学生が取材に来ていたジャーナリストの取材を結構過激に断るなど、事態の収拾にはしばらく時間がかかりそうです。私たちミズーリ大学セントルイス校の学生も学長からセントルイス校としての対応についてのメッセージを受け取りました。

日本向けのニュースではミズーリ大学が異常にアフリカ系アメリカ人学生が少ないように書いてありましたが、これは語弊があります。アメリカでは学位が高くなればなるほどアフリカ系アメリカ人の比率は減るからです。ミズーリ大学では全体の7%がアフリカ系アメリカ人学生だそうですが、アフリカ系アメリカ人が人口の半分近いセントルイスにある私の大学でさえ15%です。日本のニュースでは学生の数が少ないためにアフリカ系アメリカ人学生の”声”が聞かれないのが今回の事件の背景にあるというようにも読めるように書いてありましたが、実態は根強い人種差別が背景にあります。このことを視野に入れて公平な報道をして欲しいと願っています。
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アメリカセントルイス人種差別

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2 Comments

Kiko  

毎日、ニュースを聞くとこの手のニュースが多くって、悲しくなるわ。 でも、Yuimaさんの仰るように日本での報道は、ちょっと誤差があったりしますよね。 やっぱり、こちらで住んで、事件の背景、その土地の歴史なんかを知らないと間違った事を伝えると思います。

人種差別は、永遠に消えない事だと思います。 人間とは、何かしら差別するのですから。それをどう受け取り、ポジティブに持っていくかで、人生が変わると思うんです。 私も学生の頃、このように『人種差別だ!』とかって騒いだものです。 そして、社会人になり初めの頃も同じことをしました。 今思えばと言うか、今の自分が、あの頃だったら、違った態度と結果が出たと思いますね。  

2015/11/11 (Wed) 13:11 | EDIT | REPLY |   

Yuima  

Kiko様

国が違うと伝言ゲームのように内容が多少なりとも変わってしまうのは仕方ないのでしょうが、やはり現地に住んでいるものからすると気になってしまいます。その間違いが大きな誤解に繋がることもありますしね。

人種差別はある意味消えないのかもしれませんが、消えて欲しいと願い消えると信じるのも大切だと思っています。ポジティブに取れって言われても取れないような人生を送っている人もたくさんいますし、難しい問題です。それよりも人種差別をして痛みを与えている人もちょっとは気がついてくれればなとも思います。

2015/11/13 (Fri) 13:14 | EDIT | REPLY |   

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